日本一周自転車旅67日目6月30日(火)【太田山神社】奥尻→せたな

4:00 起床
ほうじ茶を飲んで落ち着いたら早速撤収作業。天気は相変わらずいまいちだ。晴れた奥尻ブルーが見たかったなぁ・・・

5:10 フェリー乗り場に向かう途中、昨日釣りをしたポイントに寄ってみる。
年配のご夫婦が二人で釣りをしている。「釣れますかー」とのぞいてみると!!!
20~30cmの型の良い食べ応えありそうなプリプリに太ったサバがどっさり!!!
見ている間にも次々に連れている。足元をのぞき込むとサバが群れを成して泳いでいる。
うーん悔しい!悔しいなぁ!昨日、このうちの一匹だけでも釣って、3枚におろしてサバカレーにして食べたかったのに!

5:30 未練たらたらでフェリー乗り場に行き、乗船手続きを済ませる。乗船までまだ少し時間があるので、もう一度奥尻の町を一めぐりする。
一番奥の方に「奥尻町民浴場」の建物。だいぶ昔に閉鎖されてしまったような様子だが、以前は近くにお風呂に入れるところがあったんだなぁ。
そのそばには国保病院や健康福祉センター、真新しい役場&消防署の建物。中に入ってみればよかった。

6:10 いよいよ奥尻を発つ。天気はあまり良くなかったけど雨に降られなかっただけでも良し。初めての島の島巡りは楽しかったなぁ。

7:00 また来ますね~。その時はピカピカの晴れでお願いします。泳いで潜ってうまいもの食べに来ます。

とりあえずカップ麺で腹ごしらえ。
海上は波穏やか。静かにフェリーが出港する。初日に泊まったうにまる公園や鍋釣岩も見える。

9:15 江差に戻ってきた。北海道一周ステージの再開だ。
江差の町はどうも寂しい印象しかない。100年以上前のニシンバブルの残骸の町、人がいないもん。

9:50 道の駅江差にある「江差の繁次郎」像。幕末に実際いた人物らしい。とんち好きのおじさんでこのあたりの人気者。いろんな施設の名前になっていたり、キャラクター化されてた商品もいろいろ。
それにしても雑な造りだなぁ(笑)

江差に戻ったら急にいい天気になってきた。気温も20℃前後、涼しい風が気持ちいい!

10:30 「ブンテン」という大きなスーパーマーケットに入り、パンと野菜ジュースを買って早めの昼食。朝食がカップ麺だったからお腹がすいちゃって。

となりのホームセンターDCMで、残り僅かになった蚊取り線香の補給をしようととなりのホームセンターDCMに入ったら、おおきな釣り具コーナーがある。さすが港町のお店。今朝見たサバのイメージが頭から離れず、ここで新たな仕掛けとこませパックを仕入れる。
重くなるのに懲りないなぁ・・・

このあたりは大きな商業施設や居酒屋チェーン店などがあって栄えている(ラッキーピエロまである!)。一応地域としてはまだ江差だけどほとんど厚沢部の町の一部だ。
厚沢部は今回の通り道ではないけれど、町の境界がすぐそばだったのでカントリーサインだけ撮影。そして川を渡ると乙部町だ。

11:20 乙部町の名所「シラフラ」の展望所。
シラフラとは白い斜面・崖を意味しているらしく、火山灰でできた地層が切り立った崖を作っている。GLAYがミュージックビデオを撮影した場所らしい。

11:50 乙部の町を過ぎて「館の岬」でトンネル工事のため通行止めになっていた。岬の上の方に登る旧道で迂回する必要がある。登り口にあった湧き水で冷たい水を補給して坂を登る。
途中、乙部のシンボルサイン「おとべ」のすぐ下を通過。
岬を超えるとトンネル工事の反対側に合流して迂回終了。ちょっと疲れましたよ。

12:15 突符川にかかる橋の下をのぞき込む。橋を渡る時はよくこうしてみることが多い。
透き通った川の中に魚の群れが見える。なんだろう!種類はよくわからないけどマスのような気がする。この川の上流にサクラマスの養殖施設があるようなのでそうかもしれない。釣れそうだな・・・

12:30 道の駅元和台
めちゃめちゃいい天気ですね~

13:00 鮪の岬(しびのみさき)
柱状節理の岩盤でできた岬。写真じゃ良く伝わらないと思うけど、結構見ごたえのある場所です。

13:20 八雲町に入る。このあたりは以前は熊石町だったが合併で八雲町になった。
八雲町は日本海と太平洋の両方に接する海岸を持つ珍しい自治体になった。

14:10 熊石にはちょっと寄ってみたい場所があった。
「熊石青少年旅行村」。ここは18年前に家族で北海道一周ドライブ旅行をした時の最終キャンプ地だった。ツリーハウスバンガローに泊まりバーベキューをして最後の夜を過ごした思い出の場所。約10日間ずっと車で移動して家に帰ってきたときはみんなクタクタ。でも楽しかったなぁ。あの時行って本当に良かったと思える家族旅行。

14:50 せたな町に入る。

15:00 親子熊岩
走っていてすぐに「!」と気が付いた岩。まさに子熊が立ちあがって母熊に顔を寄せているように見える!説話はちょっとベタですけど。

さらに「マンモス岩」。見えるかな?

海の向こう側には今朝までいた奥尻島がすぐそばに見える。江差よりも瀬棚の方がずっと奥尻島に近く、以前は瀬棚からも奥尻行きフェリーが出ていたが廃止になってしまった。

16:20 そしていよいよ本日のクライマックス「太田山神社」~!!!!
この写真の中央下に小さく鳥居が見える?そしてその背後の岩肌も見える切り立った山の上に本殿がある「日本一危険な神社」である!!!
鳥居の横の「一切の責任は持ちません」との断り書きがその危険度を物語る(笑)

本殿までは高さ約320m。あとで地図でも見てもらえばわかるが正に「ザ・直登」。横に折れながら勾配を緩やかに、という甘っちょろい考えは一切ない、修行の道。

まずは約140段の階段。ここからもう普通の会談ではない。角度はほぼ45度、勾配100%!それも上の3/4あたりの部分からはさらに勾配がきつくなっていて50度くらいありそう。
上から2本のロープが吊り下がっているが、その太さと長さで重すぎて手に取るのが困難なほど。でも一応階段なのでこのあとの山道に比べれば全然登りやすい。転げ落ちないようにさえすれば・・・

階段を登り終えるとすぐに険しい山道になる。2合目といったところか。
もうすでに参道ではない。登山道だ。50mほど先に梯子がかかっているがこんなのは全然序の口。この写真の右側、草が生えていてわからないけどほぼ垂直の断崖ですから。

うっそうとした森の中の険しい斜面をよじ登る。道の全体に渡てロープが張ってあるので迷う心配はないが、このロープは道を示すためではない。しがみつくために張ってある。僕はずっとロープをつかんでなければ登れなかった。マジ。

16:40 「あ、鳥居が見える!お社だ!!」と安心しがちだが、ここは女人堂。まだ20分しか登っていない。ちょうど中間地点にあたる。5合目だ。
この左側をさらに勾配がきつくなる道を登る。

写真じゃこの勾配は伝わらないよなぁ。もう本当にすごいんだから。このあたりから足が疲れて休み休みでないと登れなくなる。

17:05 そしていよいよ佳境を迎える。9合目。
まずは今にもくずれそうなサビサビの鉄の橋。どうやってこの材料を運び、作ったのだろう、と思いつつも、目の前のヤバい橋がそんな余裕を吹き飛ばす。
足元の網板もところどころ抜けて無くなっているし!

そして最後の関門。鎖場。
僕は登山を趣味にはしていないのでこんな鎖場は本当に初めてだ。直径25cmくらいの鉄の輪でできた鎖が上から4本下がっている。崖は高さ15mほどだけど、ほぼ垂直、なんなら下半分はオーバハング気味だ。どうやって上るのか考えている暇もない。ここまで来たら登るしかない。そしてこの足元はこのままの真下に落ちる崖だ。落下したらもちろんただでは済まない。鎖を握る手に力が入る。
揺れて不安定な鎖。体重のかけ方を間違えると左右に振られて回ってしまいそうになる。鎖が岩にくっついていると足が輪に入らず掛けられない。もう必死。
そして頭上に本殿が見えてくる。左手で鎖を握りしめ右手でスマホをポケットから出して撮影。今考えると危ないなぁとしか思えない。

17:10 本殿到着。所要50分。
小さいけど立派な本殿がそこにはあった。最近お祭りがあったらしく紙垂が新しい。
お願い事はもう決まっている「どうか無事下におろしてください」。本当にそう思った。
この洞窟、お社の反対側に結構おおきな空間があって思ったより広い。といっても畳4枚ほどかな。眼下の景色を撮るのが精いっぱいで、自撮りをしたり洞窟側を撮ったりするのをすっかり忘れていた。

奥尻島もよく見える。

さあ命がけの下りだ。絶対登りよりも怖い。
僕は高所恐怖症ではないけれど(馬鹿は高いところが好き)、さすがにちょっと躊躇する下りだ。
鎖場を慎重に降り、もはや滑り台のような橋を渡り、山道を下る。
これだけの斜面だと休み休みじゃないと下れないということも知った。
やっと階段まで来て少しホッとする。登りの時は気にしなかったけど、この階段、勾配もきついが幅がめちゃくちゃ狭い。12~3cmしかない。踏み外せばそのまま下までコロコロ・・・・

17:50 無事帰ってきました。よかった!
めちゃくちゃ危険だったけど、貴重な経験だった。ちなみに行き帰り誰とも会いませんでした。完ソロ。事故ってたら少なくとも翌日まで発見されなかったでしょう。
登り50分、下り40分。意外と下りに時間がかかりました。

こういう危ない真似をする大人がいてそれをブログなんかに書けば、若い人が真似して危ないだろう、と叩く人もいると思うけど、そんなことは古今東西あって当たり前。危険なことはシャットアウトして安全なことばかりの世界が楽しいわけない。そういうのは自己判断・自己責任だし、実行しないまでも見聞きできる情報があるから楽しめるというものじゃなかろうか。まあできるだけ人に迷惑をかけないようにはしたいけれど。

もう夕暮れで走る体力も残っていない。すぐ近くの太田集落にあった「太田緑地広場」を今夜の寝床にする。
と、その前にその集落には港があり釣りができそうな岸壁が目に入る。暗くなるまではまだ時間がありそう。ちょっとだけ竿を下ろしてみようか。

しばらく仕掛けを打っていると小魚が寄り始めてきた。そして待望のアタリが!!
・・・めちゃ小さい!
この魚はなんだ?うろこがめちゃはがれる。イワシの稚魚かな。でも小さすぎ!
次に釣れたのも、また小さい!今度はサバの稚魚だ。
ここから次々と釣れる。一度に2匹、3匹かかる時も。やっと釣れて楽しい。・・・・だけど小さすぎ!!!!10cm程度の小魚をいくら釣っても食べる気になれない。そのまま全リリース。
暗くなったので1時間ほどで終了して公園へ。

20:00 東屋の隣にテントを張り、ご飯を炊いてカレーを作る。あの小魚をこのカレーに入れて煮ればもしかしたらおいしかったかな、と後から考える。

テントから正面に奥尻島が見える。町や灯台の明かりがはっきり見える。写真は真っ暗でなにも見えないかもしれないけど・・・

今日は夕方からが濃い日だった。一日の後半は疲れているのであんまりこういうパターンは良くないんだけど、なりゆき任せの旅だからある程度はしょうがない。注意しよう。
明日はまず北海道最西端の岬に行き、島牧、寿都の方へ向かう。明日もいい天気だといいなぁ。

ゆるゆるのろのろ。

本日の走行距離: 82km
本日までの総走行距離: 5386km
宿泊地:せたな町・太田緑地広場
起床:4:00
就寝:22:00
天候:晴れ時々曇り
主な食事:チョコオールドファッション、カップ麺2、めがこっぺ焼きそばパン、野菜ジュース、カレーライス

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